団地名:豊四季台・コンフォール柏豊四季台
管理戸数:3,412戸
管理開始:昭和39年4月・平成20年10月
所在地:千葉県柏市
団体名:四季の会
構成人数:19人
活動年数:約6年
石楠花の華麗な花姿。
高校生になったばかりの世話人が枝垂れ桃に水やり。
昨年末植樹したばかりの桃。早くも濃いピンク色の若々しい花姿が。
けやき広場の守り人。広場にサッカー禁止の看板を設置した。花壇だけでなく、広場も守っている。
草花の育成について工夫している(した)こと
- 『日向の花壇』『日陰の花壇』が2基づつと堆肥サイトが1基が併設。
- 堆肥サイトで、建替に伴う保存樹であるケヤキの大木4本から落ち葉を集めて腐葉土と堆肥を作っている。
- 堆肥は土壌改良や各種球根の植え付けの際に活用している。
- 広場には一対の桃の木がシンボルとして移植されていたが、一昨年、秋に強風で片方が折れてしまった。そこで四季の会では共同花壇コンクール参加を記念して昨年末に『桃の花姿再生プロジェクト』を立ち上げ、土壌の改善と、同系統の品種である『白鳳』の接ぎ木苗を寄贈した。
参加者募集について工夫している(した)こと
- 3年前の春から共同世話人という仕組みを導入し、ライフスタイルに合わせた自由な活動時間を設定している。もし本人が要支援や要介護の状態になったとしても継続してかかわる事ができるように、ゆるやかな仕組みが必要だと考えている。
- 花壇周辺500戸にチラシを配布したが2名が加入したのみだった。名刺を配って宣伝し、今現在は小学生から国民学校世代の11人が活動範囲を花壇に限定せず、周辺広場まで見守りを続けている。
住民同士の交流を図るために行っている(行った)こと
- 会費は無料、花苗は現物寄付を原則に、資金援助も住民に呼びかけている。
- 建替えに伴いリセットされたコミュニティはなかなか再生せず、モラルの崩壊による鉢植えや鉢土の不法投棄に悩まされているが、世話人によるボランティア活動や住民の花苗の寄付等での信頼関係の構築がコミュニティの再生に役立つと確信している。
- ベランダ園芸の断捨離を希望している方の所に引き取りに伺うことや、団地周辺の住民の鉢土持込への対応などを行っている。
- 夏祭りには宣伝活動として『花の妖精まつり』を実施。秋植え球根や花苗、熟成3年の高級腐葉土等を無償提供するとともに広場景観の守る呼びかけを行なった。
地域コミュニティの変化など
- 不法投棄厳禁の看板や、『お気に入りの花苗お譲りください』のステッカーにより、広場での不法投棄は収まったが、各棟の周りの植え込みでは未だに不法投棄がされているため問題が全面解決されているわけではない。
- 現物寄付による交流の仕組みが広場に根付いてきている。
- 花の見頃には多くの方が写真を撮りに訪れる。水仙や桃の花、ラベンダーやデイリリー、カサブランカ、山百合とりわけ、石楠花の美しさは格別。
- 残念な事に、花盗人が依然として絶えない。『野の花は、野で咲きあるいは散ってこそ美しい』と掲示して訴える以外にない。
- 共同世話人体制に移行し、ライフスタイルを基本に時間管理や体調管理をすることでボランティアとしての自発性を確保。
- 一方、定例会での語り合いの楽しみはなくなり作業そのものが井戸端会議の役割に。
- 全員揃う事は、いくつかのイベントを除いてないため、世話人をつなぐ連絡便である「ふくろう便」を年に4、5回発行している。イベントや会計報告に加え『珈琲の花プロジェクト』と称して種子のプレゼントも実施した。
- 会員の経済的・心理的な負担を軽減し、共同花壇を持続可能にすることを目的に始めた全面的な寄付体制での運営だが、管理が軌道に乗るとともに、コミュニティ構築のきっかけの一つになるという価値も生み出している。
- 寄付行為を通じて世話人と団地住民の関係が深まっている。寄付をする事で、その花の成長を気にかけるようになるからである。
- 寄付された花苗にはそれぞれ住民の物語があるが、花壇に移植されると寄せ植えとなり、造形美という観点では見劣りする。それでも、ケヤキの大木の傍らにはカサブランカ、山百合が加わり想定外の美しさである。
【豊四季台】表彰式の様子1
【豊四季台】表彰式の様子2
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作品一覧
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